グローバル・スタンダードを積極的に採用
放送局向けの機材は、高度に専門化された専用システムが主流だ。ビデオサーバなども、放送局向けにチューニングされた構成となっており、信頼性が何より重視されている。機材のトラブルは放送事故に繋がるため、高信頼性/高可用性の観点から実績豊富な機材が選ばれる。ラリタンのParagon/Paragon II が導入されたのも、「世界各国の放送局で採用されてきた実績があるからだ」(秦氏)という。
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スカパーJSAT株式会社
技術運用本部 放送技術部
前中 隆氏
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同社のシステムは、国内ではあまり比較対象のない大規模かつ先進的なシステムであり、設備設計や機材選定に当たっては多チャンネル放送の先進国である米国やヨーロッパでの事例が参考にされた。そこで、各国の放送設備でも豊富な採用実績を誇るラリタンのParagonが選定された。
2003年の時点では15チャンネルの送出に対応するシステムだったが、その後段階的にシステム規模が拡大され、送出チャンネル数も増加していった。 それに合わせ、2005年には32ポートのParagon II 832が、2006年には64ポートのParagon II 1664が、といった具合に追加導入が行なわれている。現在のシステムは80チャンネルの送出に対応するもので、接続されているサーバ数は60台ほどに達している。秦氏は、「デジタルKVMであるDominion KX II には複数画面を同時に表示できるといった魅力もあるが、アナログのParagon II には遅延が全く感じられないことや、サーバと直接ケーブルで接続されていることによる信頼感などが捨てがたく、当面はParagon II を継続利用することに決定した」と語る。
キーボードとマウスが体に近づいてきた感覚
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現場での作業もParagon/Paragon II 経由でサーバを簡単に切り替え、操作。
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番組テロップを作る際もParagonシリーズを利用しているという
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Paragonの導入以前は、サーバの操作のためにサーバラックまで出かけていく必要があったが、Paragonの導入によってその負担は解消された。同社の技術運用本部 放送技術部の前中 隆氏は、「導入当初はサーバとの接続が間接的になることもあって、使えなくなるのではという心配もあったが、実際に使ってみたら特にトラブルもなく安心した。さらに、『キーボードとマウスが体の側に近づいてきた』という感覚で操作の負担が大幅に解消された」と評価する。
現在では、接続される機材は編成データを管理するサーバやビデオサーバ、さまざまな機器を制御するためのオートメーションサーバや、それらのサーバを操作するためのクライアント端末、テロッパーのような放送用専門機材まで、多岐に渡る。Paragonの導入によってユーザーにもその利便性が理解されたことで「Paragonに接続された操作端末を設置してほしいという要望も増えた」(秦氏)そうで、その結果ますますポート数が必要になるという状況にもなってきているという。
世界各国の放送現場での採用実績もさることながら、実際にシステムを利用するユーザーからの評価の高さこそが、ラリタンのアナログKVM製品の実力の証といえるだろう。