もの造りを通じて目指す“新たな価値創造”
東急建設は、渋谷から東急沿線に広がる多摩田園都市の街づくりを通じて、鉄道、道路、住宅などの生活基盤整備から、生産施設、医療・福祉施設、教育施設の建築など広範囲にわたる技術とノウハウを蓄積してきた。近年では、鉄道の連続立体交差化、免震・制震技術を取り込んだ超高層建築、商業施設をはじめとした既存建物のリニューアル、BtoCモデルの注文住宅などに取り組み、実績を重ねてきている。2008年4月からスタートした新中期経営計画では、「価値創造のベストパートナーへ」を基本方針に、これまで培った建設事業の技術とノウハウの更なる機軸を中核に、東急グループネットワークやIT・ICカード技術、不動産開発など建設周辺分野のノウハウなどを活かした独自の価値創造提案を行い、「選ばれるパートナー」へと成長することを目指している。
必須だったコンセント毎の電力消費情報
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吉村典之氏 東急建設株式会社 管理本部経営企画部 システムセンター 課長 |
東急建設では、以前から災害対策を見据えた「BCP(Business Continuity Plan)=事業継続計画」の一環として、渋谷の本社ビルに設置されていた同社システムのサーバ群を、一定の要件を満たす社外のデータセンタに移管することが検討されてきていたが、そのサーバ移管計画が具体化したのは昨年の春だったという。
同社管理本部経営企画部システムセンターの吉村典之氏は、サーバを移管するデータセンタの要件について、次のように説明する。
「まず、地震が発生した時に建物が倒壊しないことであり、サーバの設置されているラックが倒れてもいけません。次に、サーバが大丈夫でも、停電したらダメですし、さらに、回線が切れても、困ります。そして、最後に立地です。倒壊など地震による建物への直接的な被害がなくても、これまでの大きな地震のようにブロック単位で火災が発生したら、やはり、困ってしまいます。高潮や洪水、崖崩れなどが発生する場所も避けなければなりません」。つまり、災害対策を踏まえてBCPをクリアするためには、(1)建物、(2)電力、(3)回線、(4)立地という4つの観点から安全を確保しなければならないのである。
「その4つの条件を満たしていることなどから現在のデータセンタへのサーバ移管が決まったわけですが、60台を超えるような大規模な移設の具体的な検討に入ったら、最初に出てきたのが、ラックをいくつ借りて、各ラックにどのくらいの電力を供給してもらわなければいけないのかという課題でした」