なぜ「KVMスイッチ」と呼ぶのだろう、「CPU切換器」ではないの?と思っている方はいらっしゃいませんか? これは、2~8台のPCを切り換えて使用するローエンドモデルが主力のメーカが、“ユーザからの視点”で作った言葉だと考えられます。それなら、なぜラリタン製品に代表される、主にデータセンタで使用するハイエンドモデルは「KVMスイッチ」と呼ばれているのでしょうか。 私たちの本社はアメリカのRaritan Computer Inc. (現在はRaritan Inc.)として、当初はPCビジネスを営んでいました。その業務の中で、PCの高温テストをする際にPCとKVMの大幅な延長を行う必要があり、まずはKVM延長器、「KVMエクステンダ」を開発しました(当時M、マウスはありませんでしたが)。現在ではこの製品はPCとKVMを、UTPケーブルを使用し、最大で300mまで離して設置することができるものに発展しています。 さてここで、PCとKVMとの間、KVMエクステンダが使用するケーブルには、当然KVMの信号が流れています。その信号の送受信には1本のケーブルを使用していますので、このKVM信号を1ヶ所に集めて切り換えることができれば、1組のキーボード、ビデオモニタ、マウス(KVM)から、接続された複数のPCの中の任意の1台を使用することができます。これがKVMスイッチの基本アイディアであり、「KVM信号をスイッチ(切換)」することに他なりません。こうしてこの便利な製品は「KVMスイッチ」と呼ばれるようになり、そのまま定着したと考えられています。つまり「KVMスイッチ」という言葉は製品の発展過程で、そこに“適用された技術の視点”から発生したのです。 このKVMスイッチのその後の発展は皆さまご存知の通りで、複数のユーザが複数のサーバ中の1台から選択・操作をする「アナログKVMスイッチ(Paragon IIなど)」を始め、このアナログKVMスイッチをベースにデジタル技術であるIPネットワーク接続機能を追加した「デジタルKVMスイッチ(Dominion KX IIなど)」へ拡張を続けています。そして、これからも新しい技術を取り入れてKVMスイッチを進化させてまいりますので、ラリタン製品の今後にぜひともご期待ください。 |